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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 「…血の匂いがする」 自分の上司がぽつりと溢した言葉に、七満は眼を丸くした。 「…深渚様、気のせいじゃないですか?」 きっぱりと言い切った深渚の表情は普段のおちゃらけた明るい顔ではなく、何処か曇った真面目な顔だった。 「血の匂いと…んん、あれ誰だろう…?」 何処か遠くを見ながら呟く様に溢された言葉に、七満は何となく理解した。 「あの、深渚様。多分それは、空さんの事、では?」 顔に疲労と苦労の色を浮かべたまま笑んだ七満を見て、流石に深渚も若干青ざめる。 「…しかし、血の匂い、ですか…穢れは受けないで下さいとあれほど拝み倒したのに、全くあの人は…」 不意に七満が厳しい様子で呟く。 「まぁまぁ、そう怒っちゃ駄目だよ七満」 何だかんだと自由奔放で仕方のない人だが、 「んー…、でもさぁ七満、空は結構色んな事を考えてる奴だから、今回の事も何か考えがあったんじゃないの?」 七満は絶句した。それは確かに、深渚は分からない事だろう。 「だからさ、多分その穢れに近付くっていうのも、空が考えてした事だと思うんだ。 そして深渚は、そんな空を理解せず、ただ受け入れた。 「全く…貴方は良く分からない所で寛容ですね」
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ちなみに穢れの作用でも神及び神に連なる者が死ぬ事はありませんが、 PR 「ねえ樋之下、覚えておくんだよ」 暗い暗い夜。ざわめく木々が生い茂る森で、硯は樋之下の頭を撫でた。 「誰も信じちゃ駄目って事をさ。誰も、誰もね」 樋之下の問いに、硯はまたにこりと微笑む。 「僕の片目は、信じていた人に光を奪われた。僕の大切な人は、信じていた人に殺された。 いつもは閉じている片目を、樋之下に見せ付ける様に開く。 「だから、君は誰も信じちゃいけない。傷付いて壊れて、僕みたいになっちゃいけない。 幼い子供は、ふるふると俯いて首を振った。それから何処か不安そうに俯く。 「そうかい…ならいずれ、僕が教えてあげるよ。君は聡い子だから、きっと直ぐ分かるさ」 風が止んだ。木の葉は散り、樋之下の視界に景色が戻る。
(「哀れな子。全てに見放された憐れな子。
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子供時代の樋之下(ドータクン♂寄)と、硯(ネンドール♂寄)の話。 ちなみにここで硯が教えてあげると言った事は、樋之下が成長してから失踪と言う形の裏切りで成されます。
例えば君が『化け物』を刺して貫く時、私は目を逸らさずにいようと思う。 でも、それでも君は気付いてないんだろうなぁ。 正直、私はどっちでも構わなかった。 そして願わくは、その分水嶺が来る前に、君の返事が聞ける事を祈ろう。
空(ルギア♂寄り)の思考独白。 旅にひっついて行くにあたって、更にその断罪の現場を見るにあたっての思い。
「…おやすみ、ダスト。ええ夢見いや?」
そっと、手を布に掛ける。
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